ダウンスイングで力を入れる正しい方向
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アマチュアゴルファーの中には、ダウンスイングでどのように力を入れれば良いのか？分からない人も多いです。特に、切り返しでどの方向に振っていく（力を入れる）のが正解なのかは、理解していない人が多数派です。
ゴルフスイングにおいて、クラブヘッドの軌道（スイングプレーン）は斜め下を向いた三次元の動きですし、遠心力や「タメ」など物理的な要素も必要になるので、アマチュアゴルファーが理解できないのもある意味当然です。物理的に細かな話は別ページに任せ、とりあえずこのページでは「ダウンスイング時にどの方向へ力を入れるのか？」という一点に絞って解説します。
物理的には、切り返しでは身体の右方向へ力を入れる事が正解です。逆に、ボール方向へクラブを引っ張り下ろすのは、俗に言う「突っ込む」動作で間違いです。遠心力を上手く使えないので飛ばないうえ、ダフリやシャンクなど様々なミスの原因となります。
★クラブを振る時は身体の右方向（飛球線とは反対）に力を入れる
人間の感覚的には、ボールへ向けて一直線に力を加えたくなりますし、野球では「最短距離でバットを出せ」なんて教えも広まっています。しかしゴルフスイングでは、最短距離で振り下ろそうとするのは間違いで、遠回りするように右方向へ力を入れるのが正解です。右方向へ力をかけて振っていっても、身体が回転して円運動になるので、実際にはボールの後ろから押し出す軌道になるのです。
しかし、自分から飛球線方向（左）へ真っ直ぐクラブを動かそうとすれば、クラブヘッドの遠心力を阻害する動きになり、飛距離が伸びません。ボールを飛ばす方向とは逆の「右側」へ力を入れて、クラブヘッドが自然に円運動を起こすように力を入れるのがポイントです。
★関連ページ；ゴルフスイングにおける遠心力の本当の意味
表現を変えると、切り返しではグリップエンドが指す方向へ引っ張る〜という感覚です。ボールを打ちにいこうとせず、クラブヘッドが描く円運動に任せて、勝手に球が打ててしまう事が、遠心力を使った正しいゴルフスイングです。
スイングは身体の右サイドが重要！フォローは関係ない！
ですが、一口に右方向と言っても、トップの深さやシャフトの角度、また感覚（力を入れようとしてから身体が反応するまでのタイムラグ等）についても人それぞれなので、どの向きに力を入れるのがベストなのかは人それぞれです。
一般的には「グリップエンドが指す方向へ力を入れろ」と指導されますが、人によっては「右足の更に右側へ腕を下ろす」とか、もっと極端に「右腰よりも後ろ〜背中側にヘッドを下ろすように」なんて感覚の方が、結果的に効率的なスイング軌道になる場合もあります。各自の感覚・イメージが最も合う力の入れ方や方向を、自分で試して見つけていきましょう。
・桑田泉プロ；手打ちしろ（右側で手をひっくり返す）
・森守洋プロ；クッションドリル（右足へ向けて振り下ろせ）
・安藤秀氏；コンバインドプレーン理論（腕は右側で垂直に下ろす）
・山本道場；魚突きドリル（左へ引っ張らず右側で押す）
これらの有名レッスンも皆、表現や感覚は多少違えど「身体の右サイドで仕事しろ」という事では共通しています。クラブに正しい遠心力・円軌道を描かせるためには、右方向へ力を出す事が絶対なのです。
逆に「フォローを大きく」とか「フォロー側でビュンと音を出せ」なんてレッスンは、全くのナンセンスであることが理解できるでしょう。フォロースルーは、身体の右側で仕事をした結果、勝手に起きるものであり、自分から行うものではありません。
上記動画でも、三觜プロが「ダウンで右側へビュンと振り下ろせば、勝手にクラブが正しい軌道を描くから、操作してボールに当てに行く事なんてできない」と言ってますよね。タイガーウッズやマキロイの強烈なタメも、自分で肘や手首をどうこうして生み出している訳ではなく、遠心力を使って自然にそうなっているのです。プロゴルファーのシャフトが「逆しなり」しているのも、ダウンで右方向へ力を入れているからです。
遠心力を正しく使えれば、右へ振り下ろしてもダフらないし、クラブが身体に巻き付くようなタメができ、シャフトのしなりも大きく使えます。これらは「右へ力を入れることで勝手にそうなる」もので、自分で能動的に作りに行くものではありません。上級者がよく言う「インパクトは通過点に過ぎない」という感覚も、ボール方向へ振っていては絶対に生まれません。右サイドでクラブを振り下ろして、加速したクラブが勝手にインパクト⇒フォローと動いていくのが、遠心力を使った真のスイングです。
ダウンスイングで力を入れる正しい方向まとめ
・トップからの切り返しは、右方向（飛球線とは逆）に力を加える
・ボール方向へ振り下ろすのは間違い
・自ら打ちに行こうとせず、遠心力で勝手にボールが飛ぶのが正解
当サイトでは何度も何度も言ってますが、ゴルフでボールを飛ばすための原動力は、筋力ではなく遠心力です。一般男性の半分位しか筋力が無い女子プロの方が、ドライバーもアイアンも飛ばせるのは、遠心力を上手に使うコツを知っているからです。その最大のポイントが、右方向へ力を入れて振る事なのです。
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