ゴルフ72のコツ
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リッキー・ファウラーのスイング動画(正面&後方)

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PGAツアーで活躍する、リッキー・ファウラー選手のスイング動画です。2019年シーズン開幕前、米国でゴルフファンに「次にメジャー初タイトルを取りそうな選手は?」というアンケートを取って、堂々の2位となったのがファウラーでした(1位はブライソン・デシャンボー)。

リッキー・ファウラーは身長175センチ・体重68キロと、PGAツアーの中では相当に小柄な部類ですが、力強いスイングで飛距離でも決して劣っていません。2018年の平均飛距離は300.6ヤードで、193選手中の56位と上位でした。全選手の平均飛距離が296.6ヤードなので、飛ばし屋とまでは言えないが平均以上の飛距離を出せており、フィル・ミケルソン(300.6y)や松山英樹(302.0y)と同程度でした。

松山は身長181センチで体重は推定80キロ強、ミケルソンは190センチで推定100キロ前後の巨漢です。ゴルフの俗説で「体重1kgで1ヤード変わる」なんて話もある位ですから、ファウラーがこの体格で彼らと互角に飛ばしているというのは驚異的なことです。


※ファウラーのスイングとグリップ(正面アングル)

まず正面から見たファウラーのスイングの特徴は、アドレス時からかなり膝が曲がった「ガニ股」な事と、背中がかなり反ったままターンしている点です。頭の位置は終始ほぼ変わらず、ダウンスイング後半〜腰がターンした直後から、曲がっていた左膝がピンと伸びる動きをします。

グリップはインターロッキングで、ややストロング(フック)に握っているようです。現代ではゴリゴリのフックグリップに握る選手が多いので、むしろナチュラルな握り方と言えます。

超フラット(横振り)なスイングなのに飛ぶ理由

一方で後方から見たスイング動画では、トップの位置がかなり低い、いわゆるレイドオフな横振りスイングであることが分かります。近年では、大型ヘッドの特性を生かすため、フェースターンを極力少なくするアップライト(縦振り)のスイングが主流です。それらと比較すれば、ファウラーのスイングは極端といえるほどの横振りになり、相当に特徴的なスイングだと言えます。

一般的には、スイング軌道はアップライト(縦振り)な方が、クラブの重さ(位置エネルギー)を最大限に利用できるので、飛距離にはプラスだとされています。しかしリッキー・ファウラーは、超フラットな横振りスイングで、しかも小柄なのに平均300ヤード飛ばしているのです。加えてファウラーは、フェアウェイキープ率やパーオン率も上位におり、飛距離だけでなく正確性も高いのです。

この事実から我々アマチュアゴルファーが学べることは、ゴルフ雑誌などで語られる「理想のスイング」だとか「最新理論」などに釣られる必要は無い、という事です。平均的な日本人と変わらない体格のファウラーが、流行と反するフラットなスイングでこれだけの結果を残せるのですから、アマチュアレベルで最新のスイングなんてものは無用の長物なのです。

自分の特性(腕の長さや身体の柔軟性や筋力など)で可能な範囲で、練習を積んでスイングを固めた方が、スコアは良くなるでしょう。

ファウラーがフラットなスイングなのに飛ばせる理由は、捻転の深さと強烈なタメです。トップの位置で上半身と下半身の捻転差が大きく、そしてダウンスイングで右肘が身体に吸い付くように近くを通すことで、慣性モーメントを最小化して身体の回転スピードを上げているのです。遠心力を最大限に生かす、身体の使い方です。

★関連ページ;ゴルフスイングにおける遠心力の本当の意味

捻転差を大きくすることは、肩周りの筋肉の柔軟性が不可欠なので、誰でも真似できる技術ではありません。しかし、腕を身体の近くを通すことは、訓練で誰でも身に付けられる技術です。

PGAツアーの選手の大半が「大男が超人的な動きをしている」ので真似できませんが、体格が日本人と大差ないリッキー・ファウラーのスイングは、学ぶべき事が多く、また真似できる部分が多いので、ぜひ参考にすべきプロゴルファーの一人です。

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